新築一戸建てでも、土地につての確認を!擁壁は大丈夫でしょうか?

大谷石

新築住宅や中古住宅をお探しになられていると建物のみに注目してしまうかもしれませんね。

開放感のあるリビングや、お洒落で使い勝手の良いキッチン。陽あたりも良いから申し分なしなんて。

建物が気に入った時ほど冷静に土地について確認をしてくださいね。

境界杭は大丈夫でしょうか?

敷地の形状は確認しましたか?

前面道路については、公私道の確認は済んでいますか?

近隣との高低差や、使用されている擁壁やブロックについても十分な確認が必要です。

見学に行った新築住宅では、隣地より1mほど低く土留めは大谷石+ブロックとなっておりました。

境界を確認すると、土留め(大谷石とブロック)は新築住宅側の敷地所有となります。

この場合、土留めの崩壊が起きた場合には所有者の責任となりますので新築住宅の購入者が責任を負うこととなります。

大谷石は、一昔前は加工のしやすい石として外壁や門などにつかわれてきました。

加工がしやすいという事は柔らかいですから劣化がしやすいという事ですね。

近年では、大谷石による擁壁は不適格工作物となる場合もあります。現在設置されている大谷石の状況について十分な確認が必要です。

 

さらに大谷石の上部のブロックは若干敷地側に膨張している事も確認ができました。

土留めは、土の流出を抑える土圧と、雨が降った際の水圧に耐えられるように構築されていなければなりません。

ブロックは土圧・水圧により少しずつ押し出されていると考えられます。

近年の雨量は、昔の人の想像を絶する雨量となっている事も十分に頭にいれておかなくてはいけません。

 

近隣と高低差のあると土地では近隣のブロックや土留めの状況、その所有者と責任など確認しておきたい事がたくさんあります。

建物だけでなく土地についても十分にご確認ください。