住宅ローン金利動向平成29年6月号
2017年6月の住宅ローン金利は、一部金融機関を除き、5月の金利と比較するとわずかながら上昇しました。
米国債の金利は安定的に推移しましたが、日本の国債の金利はここ数ヶ月低下傾向にあった反動もあり、上昇したことが住宅ローン金利の動向に影響を与えたと考えられます。
2017年に入り、住宅ローン金利は乱高下を繰り返しており、今後も不安定な値動きが続く可能性が高いでしょう。
各社の住宅ローンの金利動向をチェックしていきます。
ユーザー調査で、最も高い評価を受けている信SBIネット銀行は、多くの金融機関が住宅ローン金利を引き上げるなか、変動金利をさらに引き下げました。
月中に翌月の住宅ローン金利がわかる利便性の高さが高い評価のソニー銀行ですが、前月、前々月と金利を大幅に引き下げた反動か、ほぼ全ての金利帯で上昇しています。
メガバンクのみならず、日本全体の住宅ローン金利の指標となっている三菱東京UFJ銀行は、2017年6月の変動金利及び3年、5年固定金利を据え置く一方で、10年を超える住宅ローン金利を引き上げています。
次に人気を誇る三井住友銀行も、変動金利を据え置く一方で、固定金利に関してはボリュームゾーンの10年固定を引き上げました。
みずほ銀行に関しては10年を超える住宅ローン金利を軒並み引き上げており、2017年6月はメガバンクの多くが金利に調整した月になりました。
今月の金利の動向を総括すると、住信SBIネット銀行と新生銀行が金利を据え置く抵抗を見せる一方で、多くの金融機関が10年を超える金利の引き上げに動きました。
以前と比較すると、金融機関の足並みが揃いずらくなっている点も2017年の特徴と言えるかもしれません。
今月も日銀の政策は据え置きでほぼ間違いないでしょう。
金利動向の鍵を握るのは米国の動向と北朝鮮情勢になりそうです。
2017年の金利は上向きと予想できるため、新規購入の方は気に入った物件がある場合は購入すべきです、借り換えを検討している方は、早めに借り換えておいて損はありません。
総返済額を圧縮できるのであれば、多少手間がかかっても早めに借り換えることをおすすめします。