【売却事例】契約後に売主様がご逝去。ご遺族と買主様を繋いだ「誠実なバトンタッチ」

桜の咲くころ

こんにちは。不動産のオオタニです。 先日、ある特別な想い出深い物件のお引渡しを無事に終えることができました。

施設へ赴き、お父様と結んだ「売却の意思」

ご相談のきっかけは、施設にご入所されたお父様のご自宅を、ご子息・ご令嬢からのご依頼で売却することになったことでした。
「もう自宅には戻れないから」という寂しさはありつつも、お父様ご自身の意思を尊重するため、私は直接施設へ伺いました。
お父様からしっかりとご署名・ご捺印をいただき、大切なお住まいを次の方へ繋ぐ準備を整えました。

突然のご逝去。ご家族の不安に寄り添って

幸いにも良いご縁に恵まれ、契約を締結することができました。
もちろん、再度 施設にお伺いさせていただき契約書の説明とご署名・ご捺印をいただきました。
無事にご契約を終え、お引渡しに向けての準備を進めていると・・・
ご子息から「父が亡くなりました……契約はどうなるのでしょうか」
と、悲しみと不安の混じったご連絡をいただいたのです。

お父様を亡くされた大変な時期に、契約のことを心配されるご家族の心痛は計り知れません。
私は
「あとのことはすべて私にお任せください。今はお父様との最後のお別れを大切にしてください」
とお伝えさせていただきました。

買主様の温かいご理解と、相続を経ての決済

まずは買主様へ誠実にご事情を説明しました。
お手続きのために引渡しが3ヶ月近く遅れてしまうこと、それでも契約を継続したいというご家族の想い。
それに対し、買主様からは温かいお悔やみの言葉とともに、快くお引渡しの延期をご了承いただくことができました。

四十九日が過ぎ、ご家族の心が少しずつ落ち着かれた頃に相続登記の手続きを開始。
一つひとつ丁寧にステップを踏み、ようやく無事にお引渡しの日を迎えることができました。


オオタニからのメッセージ

不動産の売買契約後に売主様が亡くなった場合、契約は無効にはなりません。
相続人がその地位を引き継ぐことになります。
しかし、本来の期日に間に合わないことでトラブル(違約)に発展するリスクもゼロではありません。
だからこそ、買主様への慎重かつ丁寧なご案内と、信頼関係の構築が何よりも大切になります。

すべてのお手続きが終わったあと、ご子息・ご令嬢と一緒に、お父様のお墓参りへ伺わせていただきました。
「無事に終わりましたよ」
とご報告できたのは、ご家族の信頼と買主様の優しさがあったからこそ。

不動産売却は、単なる「物の売り買い」ではありません。
私たちはこれからも、お客様の人生の節目に寄り添い、一つひとつのご縁を大切に守り抜く存在でありたいと思っています